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Wurlitzer 200A [通好み?]

えーっと。予想通りといいましょうか、以前書いたテキストなど使って旅行~購入記・薀蓄・機構の紹介・メンテとか・・・だらだら書いていたらずいぶんと長くなっちゃいました。

 ま、早い話が、LA旅行の際に日本円でいうと8万円くらいで往年の名機が売られていることに感動し買って帰ったは良いけど、メンテは意外と大変だった・・・でもサウンドには満足という内容です。

お時間ありましたらどうぞ。

 

写真下手だなぁワシ。 (T_T)

 

 

 

もともと西海岸のLAに遊びに行きたいと思ったのは、東のNYCとはちがった広大さやラテン気質みたいなものを感じてみたいと思ったからでした。

雑に言えば、東のJAZZに対して西のロックのようなコントラストを予想したとでもいいましょうか。

初めて行ったのは2000年の9月。
滞在が3日間というショートステイでした。
泊まったホテルダウンタウンというエリアにある「ウェスティン・ボナヴェンチャー・ホテル」。70年代の設計ですが、ガラス張りの円筒5本をまとめたような奇抜なつくりをしています。

このホテルは中級に当たりますが、サービスはまぁ合格。部屋に置き去りにしたジッポライターをパチられた以外は特に問題ありませんでした。
それよりも映画のロケ現場として結構有名であることや、レンタカーの受付がホテル内にあることは(のちのち調べるとあるようでない)ちょっとポイントかも。

トゥルーライズ

トゥルーライズ

  • 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
  • 発売日: 1999/01/20
  • メディア: DVD
 
ザ・シークレット・サービス

ザ・シークレット・サービス

  • 出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
  • 発売日: 2004/09/08
  • メディア: DVD
 
 
ニック・オブ・タイム

ニック・オブ・タイム

  • 出版社/メーカー: パラマウント・ホーム・エンタテインメント・ジャパン
  • 発売日: 2005/08/19
  • メディア: DVD
 

さ、話を戻しまして、問題はこのダウンタウンというエリア。
昼はオフィス街で普通ですが、夜はまじでホームレスとジャンキーばかりになるのでとても夜歩きできません(でした ←今はどうでしょうね)。

これはレンタカーで動くほうが絶対いい。と決めてホテルにあるレンタカー受付で3日間借りました。

このレンタカーで行動半径はむっちゃ広がります。

LAは広いエリアにいろいろ散らばっているので、3日間でとても廻りきれるものではありません。とりあえず、移動の近場近場で目に付くところに立ち寄る(いつも通り計画性の乏しい)ということにしました。

ちなみに、LAは車社会だから運転も成熟しているのでしょうか???大阪の特に市内に比べれば非常にジェントルです。運転しやすかったです。

そんな移動のなかでサンセットBlvd沿いのウェストハリウッドに位置する辺りにギターセンターという大きい楽器屋さんを発見しました。入り口にミュージシャンの手形足型があるので有名なところなんですね。この界隈にはメサ・ブギーのアウトレットがあったり小さい楽器屋さんが点在してました。


一本小道にはいると怪しい感じの楽器店もあって、その一軒に入ると・・・・。
・・・埃っぽい・・・
楽器が雑然と置いてあって、懐かしいのやビザールなのやらが置いてありました。

そんななかにWurlitzer 200Aがぽつねんと置いてありました。
二台。確か、一台は$650、もう一台は売約がついていて$750でした。
入った瞬間はWurlitzerの存在はそれほど気になりませんでしたが、いろいろ店内を眺めていくうちにだんだん気になる~。

試しにお店の兄ちゃんに売れてないほうの$650のWurlitzerは、正常に動作するのか尋ねると、案の定?「今音が出ないんだ。原因もオレわかんね。」。
音でないモンに値札つけるな! ▼▼凸!

 


ってなことがありまして。往年の名機が$650なんていう値段で売っていることが驚きでした。ちなみに、ギターとかは驚くほど安いかというと・・・ま、そうでもないかなぁ。そういや、Suhr(サー)の初期型のギターが$1,000ってあったかなぁ。あれは安かったかも・・・。でもWurlitzerの$650はインパクトありましたね。

ともかく3日間ではとっても消化不良な感じ。

 

 

で、明くる2001年の5月に再訪することになりました。

でも、LAで電気ピアノ買うとして、どう持ち帰るのかも課題ではあります。本当に買うのかよくわかりませんが再訪にあたっては、よくある二輪の折りたたみキャリアはもって行きました。

二回目はホテルをハリウッドの中心にある「ルーズベルト・ホテル」にしました。滞在期間もGW休暇をフルに使って7日間。
このときもレンタカーで移動しまくりました。ちなみに、北はサンタバーバラ、南はサンディエゴまで。^_^);

もちろん、ウェストハリウッドの楽器店街(街というほど整然としていませんけどね)も行きました。

行くと前回訪れた店はなくなっていて、ちょっと落胆。でもその二軒隣に同じようなにおいのする楽器屋(楽器屋というか楽器専門の質屋のような佇まいです)があったのでそこに入ってみました。
   お、あるじゃないですか!!Wurlitzer 200A。値段は$670。

ちなみに、RhodesのStageも同じ値段で置いてありました(鍵盤が一個焦げてましたけど)。
でも飛行機に持ち込むことを考えると64鍵のWurlitzerくらいのサイズがワタシらの根性の限界かと。

お店の兄ちゃんに聞くと、音は出るが調律が必要なので渡すまでに2日くれということでした。
「ちょっと考える」とその日は店を出ました。実は逡巡はほとんどなくほぼ意思は決まっておりました。(^_^);

翌日買う意思を伝えに行くと、その兄ちゃんがボスのクロマチックチューナーで”調律”してました。      ・・・(汗)。

ヨメの得意の値切り攻撃で消費(売上)税分8.25%を値引いてもらいました。なので税込みで$670。日本円に1$=120円で換算すると約8万円。日本で買うと20~30万くらいですから1/3~1/4!! 安い!!

で、飛行機でニホンまで持って帰るが梱包はできるのか?と聞くと、「いつもやってるぜ、まかしときな!」っていう二つ返事にヤな予感がしました。  もっともできないといわれたらどうしよう・・と内心びくびくしてましたけどね。

帰国の前日、その店に取りに行きました。梱包されたダンボールは(測ってませんので感覚でいうと)高さ150cmくらい重さは50kgという感じ。でかすぎじゃー!!

で、彼らの梱包感覚は外皮を含めて衝撃吸収するという発想のようで、外側のダンボールもそんなに厚くないやつなんです。というか合うサイズのダンボールを見繕ったらそんなのだったって言うほうが正解かも知れません。

めでたく、商談成立。

 ←このダンボールが梱包されたWurlitzer 200Aです。上に載せているのはこの日に入荷したALTECのアンプのようです。

 

旅行はオプションなしのツアーで行ってましたので、帰国の日はホテルまでツアーの人が迎えに来るのですが、ケース以外に冷蔵庫大の荷物があるのを見て絶句してました。

飛行機にこれくらいの重量物を載せるにはオーバーチャージが発生します。こいつを持ち帰るに当たってのもう一つの心配はそれでしたが、なんとか$70とかそんなくらいでした。

成田のターンテーブルでは似たようなサイズのゴルフバッグが「だーん!」と落ちてくるのを見て肝を冷やしてましたが・・・・・、ふと脇を見ると別に持ってきてくれたらしくキャリアごと置かれていて一安心しました。

で、家に帰って開梱すると、ありゃー
ぼろぼろ。(T_T)

 

 

<余談1>

 Wurlitzer(うーりっつぁー)は本社がドイツの機械メーカーです。
 SP盤ジュークボックスのメーカーとしても有名です。かつては自動オルゴールからこの電気ピアノなどいろいろ製造していたようですが、現在は自動販売機の製造に落ち着いたようですね。

 

 で、ここでいう電気ピアノは、鍵盤を叩くという機械的動作を応用して金属製のモノ(弦、音叉、鉄片など)を叩き、ピックアップによって振動を電気信号に変換する方式のピアノを指します。ピックアップ以降の原理はエレキギターといっしょです。

 ウーリッツァー以外に代表的な電気ピアノといえば、戦時中にハロルドローズが開発してその後フェンダー社が販売して一世を風靡したローズ(Rhodes あるいはフェンダーローズ Fender Rhodes)があります。構造的にはWurlitzerときわめて近く、音叉状のトーンバーを叩く構造です。
 あとはヤマハCPでしょう。これは打弦式なので、まんまピアノといえます。


 ウーリッツァーはその構造などから、よくローズピアノと比較されますが、私が知る限り、どうやら元々のターゲットと仕様が全く違うのですね。
 ローズはハロルドローズ(1910~2000)が軍隊で用いることを目的とするため、アコースティック(生)楽器であるピアノを電気的に増幅する(アンプリファイド)可能な楽器として開発しました。
 それを1956年にストラトキャスターなどのエレキギターメーカーとして有名なフェンダー社が買収。それ以降70年代にはフュージョンなどで一躍ブームとなります。
 鍵盤は基本的に73鍵以上で出力アンプ/スピーカーと一体型で、箱型に収容できる「スーツケース」と、スーツケースの鍵盤部だけを取り出した「ステージピアノ」があります。
 で、このローズは軍隊などバンドでの仕様を前提に設計されており、タイプによってはエフェクターを内蔵したりイコライジングができるようなモデルもあります。即ち、プロユースの設計になっているのですね。


 それに対して、ウーリッツァーも1950年代に開発されましたが、タイプは年代によるマイナーチェンジごとに品番が変わるのみで基本設計は変わっていません。
 それは鍵盤は64鍵、小型スピーカー内蔵、コントロールはヴォリュームとトレモロのみ。スイッチもラッチつきヴォリュームで、0から上げるとカチッっといってONになるという非常に簡単なオペレーションです。ラジオ並のシンプルさですね。スピーカーも奏者の方向を向いています(ローズのスーツケースのスピーカーは奏者とは反対方向、つまり客側を向いている)。
 本体下部の目立たないところに出力ジャックもありますが、"Phone"と"AUX"のみ。
 即ち、ホームユースなのです。
 アンプの出力もせいぜい5W程度。
 なので、低音側などでは特に強く弾くとアンプがオーバーロードして軽い歪みが起きたりします。


 機構が似ているので音色も多少ニュアンスが近いのですが、どちらも独特の響きがあり優劣はつけがたいものがあります。
 たとえば透明感ではウーリッツァーはローズにはちょっと勝てません。しかし、音のインパクトとか存在感はウーリッツァーの方が個性強いですね。

 ウーリッツァの名演といえばDonny Hathawey   "What's goin' on"ですね。

ライヴ

ライヴ

  • アーティスト: ダニー・ハサウェイ
  • 出版社/メーカー: イーストウエスト・ジャパン
  • 発売日: 1997/11/25
  • メディア: CD

 

<余談2>

ちらっと、内部をご紹介します。

 

 上の画像は、ダンパー機構部を下から写したところです。
 中央のロッドが引っ張られると上に繋がったミュート用のフェルトをトーンバーから離すと言う機構です。
 ばねが引っ張りのテンションをかけているのですね。
 真中のフック状のものは、プラスチックカバーの蝶番です。


 
 
 ハンマーを横から見たところです。
 鍵盤を押すとハンマーは下から上に向かって跳ね上がって、トーンバーを叩きます。よく言えばグランドピアノと同じ構造。でも、鍵盤のストロークはホンモノのピアノよりも浅いです。

 トーンバーはちょっと見難いのですが、一番上に見えるのがミュートのフェルトで、それが押さえているのがトーンバーです。
 ハンマーはほとんど木製なのがわかるでしょ。


 

 内蔵サーキットです。
 主にアルミ板でシールドされているトーンバー部からの信号を増幅する回路です。
 初期型は真空管駆動のものもあるそうです。


<余談3>

買ってしばらく喜んでおりましたが、実戦投入に向けて人様の前に出せるようにしなければなりません。

コントロールプレートを強力両面テープにて貼り付け(もとは接着剤でついていましたがカバーの剛性が低いので簡単に変形するため、アルミのプレートは剥がれ易いのです。なので柔軟性を持たせるために両面テープで貼り付けました。・・・・でも失敗してビミョーに斜めになっちゃいました(T_T))。

コントロールノブはパーツ屋で探したそれっぽいヤツを自作で本体側の軸とあわせて取り付けました。でも、ゆるく刺さっているだけなので簡単に外れます(T_T)。

次の問題はダンパーペダル。純正のものはなぜか4万円もします。うえの画像にあるロッドをただ引っ張ればいいだけなのですが・・・。しょうがないのでウチに転がってたこわれたヤマハのエレピ用ダンパーペダルと自転車用ブレーキワイヤーを改造して作りました。   ・・・でもあまりにかっこ悪いので画像は公開しません。 m(_ _)m

さーて、実戦投入!!  というところでさらに問題発生。

スイッチをオンして弾いていると時折、盛大なガリノイズのようなものが出力に混じります。とても無視できるノイズではなく、これは参りました。いろんなところに相談しましたが、よくわからず。やっとのことで大阪で古い電気ピアノをいじれそうなところを発見しました!!そこは、大阪の長居競技場近くにあるワイエス・コーポレーションさんです。ハモンドの専門店ですが、エンジニアの方がこの時期の楽器に通じていて助かりました。

結局、抵抗が一個壊れていたことを突き止めて頂いて完治しました。

 

このトラブルでいろいろ聞いて廻るときにこのウーリッツァ君の出自など話してみると、ニホンでこの類の楽器を扱う方々に言わせると「ま、ジャンク扱いかな」と言われます。確かに関西大手の三木楽器においてあるやつを見ると一見キレイです。

↓ウチの

こんなのとは大違いに見えます。

でも、スピーカーから出るサウンドは少なくともワタシにとっては「ホンモノ」でありまして。手がかかる(った)ことは含めてかなり満足しておるしだいです。

 


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コメント 8

Ryo

素晴らしい!
同じ楽器好きな私にとって、わくわくする記事でした!
自分は鍵盤楽器はさっぱり弾けませんが、
若い頃ストラトをパーツで購入して、
組み付けから色塗りまでやったことを思いだしました。

海外はNYとワイハしか知らない・・・(涙)。
LA行ってみたいなぁ。
by Ryo (2005-12-16 08:12) 

moonrabbit

あれ、コメント書いたのに消えてしまった・・・(TT)
ちゃんとオチまでつけたのにぃ~~~~(号泣)
酒飲んで不貞寝します・・・・・あ、ゲコでした(--;
by moonrabbit (2005-12-16 12:29) 

smokineria

手で持ってきちゃったのね~。スゲ~。
ダニイ・ハザウエイのライブの音だったのね~。
でも私、名前だけで知らなかったのよ。
何から何まで驚きました。今回。
by smokineria (2005-12-16 17:05) 

RhodesではなくWurlitzerだったんですね。
確かカーペンターズのサウンドはこれが基本だったような記憶が(汗)

それにしてもジャンク品に近いものをきちんと修理してまで所有されるサダーさんって、やっぱりマニアック?(激汗)
by (2005-12-16 23:43) 

bogey#1

いいですね〜。好きやなぁ、こういう話。いいじゃないですか、見た目ボロくても。足で探したホンモノの音。最高です!僕も12〜3年前に今の愛機335をシンガポールでGETしたときのことをとても懐かしく思い出しました。
by bogey#1 (2005-12-16 23:50) 

モッズパンツ

Wurlitzer 200Aは飛行機で持って帰ってきたのですねー。 (^∀^)ノ
値引き交渉できるなんてスゴイです。w サダーさんと奥さんは英語がお上手なのですね。 (・∀・)イイ
それから、GoogleEarthでギターセンター【7425 Sunset Blvd. Hollywood, California 】を検索してみました。w この辺のお店で購入されたのですね。
私もLAへ行ってみたいです。 (´∀`)ノ イイナー 
 
(^ー^)ノシ
by モッズパンツ (2005-12-17 10:41) 

ayumusic

はじめまして。
ビンテージものって楽器屋で試してひいてみるだけで、感動ものですよね。Fender Rhodesも安く買えるんですね。また心斎橋の三木楽器に行ってみます。
by ayumusic (2005-12-17 12:40) 

サダー

>皆様!!コメント&niceありがとうございます。
>SWEET16さん
ストラトの組み立て。ストラト好きでしたら誰でも憧れますよね。
塗装色付けという苦手分野があるのでワタシは遠慮しました。
でもシェクターでオーダーストラト作ってもらっちゃったりして。もう手元にはありませんケド(T_T)。
しかし、ギターもそうですが、手がかかるというのはいいものですよね(余裕があるうちは?)

>moonrabbitさん
どんなオチなんですか??きになるぅ~。

>フルアコさん
ダニーハサウェイのライヴが最も有名だと思います。あとジェフベックグループ時のマックスミドルトンも弾いてるんですよ。Rough And Readyに入っているMax's Tuneというインストです。

>Tadさん
確かにカーペンターズのお兄さん、リチャードでしたっけ?が弾いている映像が残ってますよね。あとこの小ぶりなルックスがいいのか、ニホンジンアーチストのPVでもよく見かけますね。

>Bogey#1さん
本日はありがとうございました。
確かに、自分で見つけたモノへの思い入れは結構ありますよね。335はシンガポールで買われたんですか。しかし、イーストマンといい、Bogeyさん結構いいチョイスされてますよね。

>モッズパンツさん
エイゴはヨメの得意技ですので、ワタシは漫才の突っ込みのような相槌だけです。
>GoogleEarthでギターセンター
そうそう!ここです!!赤いテントがギターセンターの入り口。歩道に手形とかが埋め込まれてます。
ウーリ買ったのは、左の十字路から上に伸びる道の左かわ二番目の建物に入っているお店です。
うわーすげー。

>ayumuさん
はじめまして。
三木楽器はここんとこ品揃えが増えましたね。メンテもやってくれそうですし良いかも。・・あとは値段でしょうか・・。
by サダー (2005-12-18 02:00) 

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